2019.08.25

紫外線から守る最強物質

厳しい残暑が続きます。先月はずっとうす暗い曇天で植物の生育に影響が出そうで心配でしたが、梅雨が明けてからは赤道直下を思わせる強烈な日差しで、熱帯生まれの植物たちは元気に成長中です。

植物の種類にもよりますが、夏の太陽の下で育てると、丈夫な葉っぱが出来上がります。葉がしっかりと肉厚で、色が鮮やかになり、病気や冬の寒さにも強い植物になります。強い日差しの下で育っている!と一目でわかる特徴として、新芽の葉っぱが赤くなることが挙げられます。これはまだ新芽で生まれたばかりの葉緑素(クロロフィル)を強い紫外線から守るために、赤い色素を持つアントシアニンが生成されるからだそうです。アントシアニンって聞いたことある方も多いと思いますが、赤や紫色の食物に多く含まれている物質ですね。ブルーベリー、ブドウ、ナス、紫キャベツ、イチゴなどの野菜果物はアントシアニンが多く含まれています。それらは眼精疲労回復、血行促進、抗酸化作用に効果があるといわれています。強い太陽の下ではこういった物質が作られるのですね。

葉が大きくなるにつれ、葉緑素も強くなり赤色が少しづつ薄くなり緑色へと変わって行きます。こうして丈夫な葉っぱへと成長するのです。

まだまだ暑さは続きます。身体には応えますが植物にとって丈夫になる成長期!ちょとでも長くこの強い太陽エネルギーを浴びせてあげたいところです。

(埼玉日高農園 サトウ)