2021.08.22

出血する木と蜘蛛の花

ゴムの木からまるで血のようなものが流れていました。これはいったいどういったことでしょうか?ゴムの樹液は通常は白い樹液です。その白い樹液が固まる時に多少酸化して若干薄いピンク色になることはあります。それがこんな真っ赤な液体を流すとは……。調べてみる事にします。

さてさて、夏の花といえばハイビスカスです。夏、ということでお庭に植えたり鉢物を玄関や道路脇に置いたりしたご家庭も多いのではないでしょうか?

でも咲かない! つぼみのままポトリと落ちる!

という所もあったと思います。

実はハイビスカスは暑すぎると咲きにくくなることがあります。品種にもよりますがハイビスカスは気温30度を超えると開花しにくくなる傾向があるそうです。連日35度を超しアスファルトの照り返しもある東京のような大都市では真夏は咲かせづらいかもしれません。

だからといってハイビスカスを諦めるのは早いです!ハイビスカスは猛暑の続くところでは気温が落ち着いてくるこれから秋にかけて沢山咲くようになるはずです。

秋でも楽しむハイビスカスのポイントですが、①日光に良く当たる場所(真夏の直射は除く)、②風通しの良い場所、③薄めの液肥を与える、④咲き終わった花は早めに取り除く、⑤水を切らさない。

という点を押さえておけば、この夏咲かなかったハイビスカスもこれから元気いっぱいに咲くようになると思います。

オリーブの実はこの夏の光を大いに受けてたわわに実ってきました。

ここでオリーブの実についてお話しします。

オリーブの実はオリーブオイルが有名ですが、実も食べることができます。グリーンオリーブ、ブラックオリーブ、という名で売られている実があります。これは品種の違いでなく実の成熟度の違いです。オリーブの実は最初は緑色で、成熟してゆくにつれて黄色みや赤みがかかり、やがて赤紫、黒色へと変わってゆきます。栄養価もその度合いによって変わってくるそうです。オリーブの実の栄養は、オレイン酸、ビタミンE、ポリフェノール、食物繊維、βカロチンが豊富に含まれています。なかでもオレイン酸は脂肪になりにくい油分で血中の悪玉コレステロールを下げる効果があり、注目されています!また食物繊維とβカロチンは実そのものであるからこそ得られると言えますね。

ただしオリーブの実はそのままではとても食べられません!鳥も虫も食べない、と言われるほどアクが強く渋い味なのです。オリーブの実のアクは塩漬けや重曹で抜くことができますので、オリーブの実がなっているご家庭はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

「ウチのオリーブには実がならない!」という方。

そのオリーブは一本だけではないでしょうか?

オリーブは5月に咲いた花に別の個体の花粉を受粉することによって結実します。ですので実も楽しみたい方はオリーブを2本以上植えることをお勧めします!

 

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先日、近所の空き地で、ヨーロッパでは「蜘蛛の花」と呼ばれる野草を見つけました。蜘蛛と名付けられてしまった花、みなさんはどんな花を想像しますか??やっぱりこう地味な色でグロテスクな感じの花でしょうか。

↑コレです。可愛い♡

名前はクレオメ。日本名でセイヨウフウチョウソウ、と言います。風鳥草。南アメリカ原産で明治時代に日本に入って来たそうです。日本の暑さにも強く日照りの空き地でもガンガン花を咲かせています。

花言葉もあって、ひとつは「秘密のひととき」。もうひとつは興味深い言葉となっています。

「想像したほど悪くない」。

 

 

 

そして冒頭の出血する樹木を調べてみました。

どうやら流れ出た樹液の糖分に空気中に含まれている菌が付着し繁殖して、その樹液を赤色に染めてしまったらしいです。フザリウムという赤カビか、ルドトルラという酵母菌のようです。こちらはなかなかのグロテスクでした。

 

(埼玉日高農園、サトウ)