2024.04.29

こどもにみつけられないために

草地や自然の斜面が残る公園に行くと、あちらこちらにタンポポが咲いております。

3歳の息子は「タンポポの綿毛飛ばし」をやりたいようで、ひとりでタンポポの綿毛取りに行きました。

 

さて、その間この時期に咲く別のお花の話しをしましょう。

この時期、街なかにも甘い香りが強く漂って来る花があります。

自分の家でも、隣の家の庭からでもなく、もっと先、5、6軒、いや10軒くらい先からでもはっきり強く感じる花の香りはハゴロモジャスミンです。

 

ハゴロモジャスミンはモクセイ科のつる性常緑樹で、街なかで見かけるものの多くは家のフェンスにつるを絡ませて生育しています。

春になると濃いピンク色のツボミから白い花を一面に咲かせる様はとても美しく甘い香りと相まって、春そして初夏を強く印象づける花ですが、自宅の庭に植えるには「あまりお薦めできない花」のひとつとされています。

それは樹勢が強くどんどん成長し大きくなりすぎてしまうため、細めなかつ大胆な手入れが必要な点、そして香りが強すぎるため匂いが苦手な人にはなかなかこたえる、バラなど他の花の香りを消してしまう、という点にあるようです。

でもハゴロモジャスミンにとっては一生懸命。隣の家のフェンスだろうが構わず絡んで、盛んに甘い香りを誰よりも強く漂わせ遠い遠い虫をも誘っているのでしょう。花言葉はまさに「誘惑」です。

どこまでものぼってゆきます!

 

息子は夢中で綿毛を探して取っているようです。

 

そういえばタンポポの花から綿毛に変化する様子って見たことないな、と思いました。花から綿毛になってゆく途中の過程。。

調べてみたら、花が終わったらいったん、地面に倒れるそうです。「そして数日後に再び綿毛を付けて立ち上がる」!

その理由は、実が成熟しきってないうちに虫に見つかり食べられてしまわないようにするため、地面に伏せて、いわば隠れるのだそうです。

いやあ、タンポポもスゴイなあ!と感心してしまいます。

 

そういうわけで私は「いったん伏せているタンポポ」探しを始めました。

これでしょうか?こんなかんじのものがいくつかあります。

たしかにありました!

 

息子が自信満々で帰ってきました。

いくつもタンポポの綿毛を持っております。もちろん成熟しきっていないものは見つけられなかったようです。タンポポがいったん伏せて隠れるのは「子供の綿毛採集」にも効果があるようです。

 

やりたかった綿毛飛ばしを始めました。

ブジューー

ツバだらけで全く飛ばせません。

仕方なく手でくちゃくちゃにさせて自分のズボンを綿毛だらけにしてヨロコンでおります。

何でも楽しむ3歳児!

これまた感心してしまいます。

 

(埼玉日高農園、サトウ)