2020.03.29

即決の今年の願い事

桜の開花は冬のしっかりした寒さが必要であることを前回に少しだけ触れましたが、東京では開花予報通りに桜が咲きました。東京では史上最速の早い時期での開花だそうです。でも意識してみると何か咲き方がおかしいような気がします。下の方は満開に近い咲き方をしているのに、上の方はまだ蕾も膨らんでいない……

こちらの桜もそうです。花が開いていなくても、もっと全ての枝に蕾がもこもこと膨らんでいたような気がします。桜ってこんな咲き方でしたっけ?と少しばかり不安に見上げてしまいます。原因はやはり記録的暖冬にあるようですが、それだけでなく昨年の猛暑と猛烈な台風、そしてソメイヨシノそのものの寿命の関係もあるそうです。異常気象ばかりが続き、全く欠点のない健康的な桜の満開、というのは今後なかなか見られないのかも知れません。

さて、桜の咲く時期は熱帯植物の剪定シーズンの始まりでもあります。すっかり間延びしてバランスの悪くなってしまったゴムの木の再生を行います。

剪定も再生される容姿をイメージしながらバランスよく、そして時には思い切って太い幹を切断します!

同時に7月の七夕用の竹の掘り出しはそろそろ終了、という時期でもあります。こちらも並行して最後の掘り出しを行います。あまり掘り出しが遅くなってしまうと、タケノコが出て来て竹畑そのものに入り込みにくくなってしまいます。

畑からほどよいサイズのものをひとかたまりで掘り出します。掘り出そうとしている地下茎を見つけてそれを断ち切って掘り出しますが、その株とは関係ない地下茎も縦横に走っているのでむやみに掘り出すと根が完全に切れて枯れてしまうので、慎重さも必要な作業です。

鉢に入るサイズに切断します。

竹が大きすぎたり途中で折れてしまっているものは、畑に戻します。これが親株となって新しい竹を生み出してくれます。

これまで太い地下茎でつながっていた根は分断されてしまい水分を取り込む力が弱くなっているので、風がなく湿度の高い温室内でしばらく管理します。

そして

「新型コロナウイルスの感染拡大が早く収まりますように」

そう短冊に書いて早々とぶら下げておきます。

(埼玉日高農園 サトウ)