2022.06.25

神様に届く植物

もうすぐ7月7日。七夕です。

七夕に使われるホテイ竹は当農場でも生産されており、この時期は毎年その出荷作業に追われています。商店街などの街なかで見かける七夕飾りの多くは竹の産地にて竹そのものを切った状態で飾ってあるため、わずか数日で枯れてしまい、7月7日の七夕を迎える頃には笹の葉の緑は完全に失われ灰色になってしまっています。

ここで生産している竹は根付き鉢のため、いつまでも鮮やかなグリーンを保っていて瑞々しいまま七夕を迎える事ができるので、たいへん好評です!

この七夕の行事、元は旧暦の7月7日に行われていました。現在の暦では8月の中旬に当たります。それはつまりお盆の期間の行事でした。

笹の葉には抗菌効果があり、食品が傷みやすい真夏のその時期においてご先祖様へのお供物などの下に敷いて防腐剤として使っていました。

またお供物を川へ流す行事では船の形に見立てた笹の葉が使われ、お盆の七夕と笹は深い関係性がありました。

笹は神聖なものと捉えられ、笹の葉の擦れ合う音は神様を招くと言われています。一直線に空高く伸びる竹の姿からそれは天に届くと認識され、願い事を竹に吊るすようになりました。このような七夕の文化が広まったのは江戸時代以降といわれ、この時期に願い事を書いた短冊を笹に吊るすようになったそうです。

温室では熱帯系の植物が盛んに成長しています。写真のマングーカズラはツル性の植物で鉢の真ん中に立てた支柱に絡み付きながら上へ成長して行きます。冬の間はほとんど動きを見せませんでしたが、この時期になるとぐんぐん伸びるようになりました。こちらも間もなく出荷目前です。

ハワイアン・フラダンスの舞台に欠かせないヤシの木も出荷です。この2年間のコロナ禍で一時期はその需要が落ち込みましたが、今ではかなり回復してきました。

「植物にも神が宿る」というハワイアンの精神性を心がけてのお仕事が続きます!

(埼玉日高農園、サトウ)