2024.08.03
これを使えば上等なワインの色味になる
自宅の近所に自然のままの渓谷のような公園があり、そこは3歳の息子にとって最高の遊び場となっております。
今日もバシャバシャと水しぶきを大げさにあげながら走り回ります。
岸辺の葉っぱを千切りそれを流して遊び、セミの脱け殻を見つけると今度はそれを流して遊び(セミの脱け殻は非常に軽いので葉っぱよりもスルスル流れて行く)、そしてそれぞれの岩から水の流れにジャンプして自由に遊んでおります。
「オトウチャン!」全力で呼ぶ声。
「ココニ、ブドウガ、アルネ!」
近づくと見事な赤紫色になったブドウ……。
って、いや待て待て待て!本当に待て待て待て!!
これはヨウシュヤマゴボウです。
根、葉、果実の全体にわたって毒を持っていて、誤って食べてしまった場合、強い嘔吐、下痢に始まり、精神錯乱、呼吸障害、心臓麻痺を引き起こすそうです。幼児は果実数粒で重篤な症状に見舞われる、とも。
北アメリカ原産ですが、すでに日本国内ではあちこちで自生している帰化植物で注意が必要な植物です。
「コレハ、タベ、ナイ!」
本当に理解したのかどうか、息子はとりあえずそう宣言して、またバシャバシャ進んで行きました。
このヨウシュヤマゴボウ、種を除いた果実そのものは毒性は比較的弱いらしく、また紫色の強い色合いため、昔はインクや染料の代わりになっていた時代もあったそうです。子供の絵描き遊びにも使われていたとか。
さらにはアメリカでは安価なワインの着色にも使われていたそうです。
すごい時代もあったんだなあ、と息子を追っ掛けます。
狭い沢をガンバってひと登りすると、大きな滝!
マイナスイオン全開で公園の外は気温38度とはまるで感じさせない涼しさです。
それにしても今日もひとつ勉強になったネ。
とても東京都区内とは思えぬ所で、3歳児の冒険でした。
(埼玉日高農園、サトウ)