2020.07.23
来年咲かすか2年後まで待つか?
例年にないほど長く続いた雨降りの日々でしたが、ようやく梅雨明け間近になってきました。
前回に引き続き今回もアジサイのお話しで、その剪定について紹介したいと思います。アジサイは花が終わってからなるべく早めに剪定をするのがベストです。アジサイの花芽は夏の終わりから秋にかけて形成されます。剪定が遅れると花芽を切り落してしまう可能性があるため、花が終わった時に行うのがちょうど良い機会となります。
上の写真がちょうどわかりやすい「花の終わり」です。花(正確には「ガク」です)が色あせ染みが出て、下向きに裏返ります。
花の開花も目安となります。アジサイの本当の花は上の写真で見ると、青い粒の部分。これがアジサイの花です。まだ開花していません。
花が開花するとこうなります。これも花の終わりの目安です。
こちらはガクアジサイの花の終わり。こちらも周辺のガクが裏返ります。
花が咲かなかった枝はそのままにしておけば来年花が咲きます。
ただし場所の問題(写真は路上にはみ出ている)、見かけのバランスの問題などで切らなければいけないこともあります。切った所から芽が出て再び成長して行きますが、そこに花を付けるのは2年後となり、来年は花を付ける可能性はほとんどありません。2年分の成長を予想して大胆に切ってしまいましょう。
では剪定を行いましょう。基本的には咲き終わった花から2~3節下を切ります。葉の付け根の部分にぽっちと小さい芽が付いていますが、それが花芽になります。花から1節目ではあまり良い花芽を付けないと言われています。またあまりに下の方でも花芽は付きにくいようです。ただ株全体のボリュームを小さくしたい場合などにおいては思い切り切ってしまうのも手です。その場合ですと新しい芽が成長して花が咲くのは2年後の可能性が高くなります。
葉の付け根から出ている芽はこんな感じです。これを傷つけないように少し上の枝を切ります。秋にかけてこれが花芽として形成されます。また来年の開花を楽しみに待ちましょう!
(埼玉日高農園 サトウ)