2022.04.24

植木再生農場にふさわしい生き物

街の桜はすっかり散り葉が青々と茂って来ましたが、山の上の方では見頃となっております。当農場から車で30分程度の登山口から標高500m位まで登り詰めると新緑の広葉樹に混じってところどころで花を咲かせた桜に遭遇することができます。

名のある公園の密集した桜もいいですが、こういった偶然的な要素の強い山の中で出会う一本の桜にはとても心を動かされます。

そして農場の温室の中でも満開の植物があります。

「ピンポンの木」という観葉植物の木です。普段はこのような姿をしていますが……

 

あふれんばかりに白い花を咲かせています!

白い籠を下げたような花の姿は人工的な作り物のようです。空想上のお花といった感じです。

ピンポンの木は中国南部と台湾が原産地で中国語読みの音からその名前の由来になっています。卓球とは関係がありませんが、まさにピンポン玉みたいな大きい実を付けます。

ピンポンの木はアオギリ科のなかでもローマ神話で「トイレの神様」を意味するステルクリア属に分類されております。その由来は悪臭を放つ花を咲かせてハエに受粉させる、という特徴からきています。ただ「ピンポンの木」は全くそのような悪臭はなく(むしろ甘い香り)、他の種類の木の特徴からそのような名前が付いてしまったようです。同じ仲間にされてしまったピンポンの木がなんだか可哀想な気がしますね。

さてさてこの季節になりますと、植木の植え替え、挿し木、剪定と樹種によってですが、大抵のことができます。

シュロ竹も鉢を外すと(すでに根が膨らんでプラスチックの鉢を割ってしまっています)根っこがぱんぱんです。

こうなってしまうと葉が成長しないばかりか葉の色付きも悪くなり、元々ある葉っぱも枯れてしまう傾向があるので、植え替えの作業が必要です。ここでは古い余計な根を取り除いて、栄養分に富んだ新しい土を入れます。

昨年に小さな鉢に挿し木したソングオブジャマイカも立派に成長してきましたので、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。鉢植えはいきなり大きい鉢にするより徐々に大きくするほうが、水はけも良く根回りも良くなるというのが一般的です。

トラノオ(サンスベリア・ローレンティー)は大きくなってしまったもの、鉢からまばらに生えてしまったものなどを適当なサイズにカットして、土を入れた鉢にぶすぶすと挿しておけば、やがて根が生えてきます。「永久」「不滅」という花言葉はこの強力な生命力から来ているのでしょう。

屋外ではトカゲが活発に動き回っている姿を見かけるようになりました。

「花言葉」ではありませんが、トカゲにも象徴される言葉がありまして、それは「再生」「永遠」「機敏さ」「忍耐」などあるようです。そして金運アップにもつながる、なんていうのもあります。

「再生」に「金運アップ」なんてまさに農場ピッタリのキャラクターです。少しの間、遊んであげましょう(植木の出荷時には土、葉の消毒、洗浄を施しているため、トカゲが居ついていることはありません!)。

(埼玉日高農園、サトウ)